banner

HOME > 農薬と害虫

農薬と害虫

住居に侵入する害虫は人に不快感を与えたり場合によっては衛生上問題となったりしますが、作物にとっては害虫はもっと深刻な被害を及ぼします。「虫の付いた野菜は安全だ」などと言いますが、それも程度の問題で大半を虫に食べられてしまった野菜はさすがに売り物にはなりません。もちろん虫にとっては人間が育てている作物も野生の草花も変わりはありませんから虫が付くのはある意味仕方がないのですが、それでも野菜が売れないと農家にとっても消費者にとっても大問題です。そのため、農業の現場では必要に応じて農薬を使って作物を害虫から守っています。よく有機農業という言葉が使われますが、それは無農薬ということではなく国が安全と認めた農薬以外は使っていないということ。もちろん全く農薬を使わない農法も有機農業に含まれますが、現在使っても有機農業と称することのできる農薬は29種類認められており、それらの農薬は使っても良いとされているのです。もちろん日本で認められている程度の農薬は、使った作物を食べても大乗なのですが、問題となっているのは輸入野菜などに使われている大量の農薬です。たとえば中国などでは野菜を食べる前に農薬を落とす専用の洗剤で洗う必要があるなど、日本の感覚では考えられないような国もありますし、農薬に関する基準も国によって違います。もちろん野菜を輸入する際にチェックも行われるのですが、それでも測定してみたら過剰な農薬を検出するケースが後を絶ちません。安くて便利な輸入野菜ですが、そうしたリスクは否めないのです。逆に、日本の厳しい農薬規制にも盲点があって、もちろん危険な農薬を使うのはいけませんし、指定外の農薬を使うと有機野菜として販売することはできないのですが、牛乳など人が普段口にしているものを農薬代わりに使っても有機農業ではなくなってしまいます。認められているものとはいえ、農薬を使うよりは牛乳のほうが安全な気がするのですが、制度としてはそういう現状なので、一概に有機野菜として売られているものが安全性が高いかというと微妙なところもあります。最近では無農薬にこだわって自ら野菜作りを楽しむ人も増えていますので、楽しみながら野菜を作ってみるというのもおすすめです。

Copyright(c) 害虫駆除あれこれ All Rights Reserved.